「応用物理」誌 2014.2月号
「シャボン玉のように作れる細胞膜モデル」
こちらは「ホッとひといき」欄で、いろいろな分野の方にこの研究分野と研究テーマを知っていただくための読み物として執筆させていただきました。学会誌の一般的な解説・総説記事とはことなり、文献や謝辞は掲載されません。研究テーマとして興味をお持ちいただき、より詳しい文献などをご希望の方は、例えば下記の文献などをご参考ください。応用物理学会の12.6 「ナノバイオテクノロジー」、12.7 「医用工学・バイオチップ」と関連の深い先生方のものを中心にご紹介します。
支持脂質二重膜に関しての総説・解説
・日本語による解説古川 一暁, 並河 英紀, 村越 敬, 森垣 憲一, 手老 龍吾
"支持膜 〜固体表面に支持した脂質二重膜〜"
表面科学, 30, 207-218. (2009).
 →執筆者らの関連研究発表が、応物12.6「ナノバイオテクノロジー」セッションでも行われています。
・支持脂質二重膜についての総説
Rryugo Tero
"Substrate Effects on the Formation Process, Structure and Physicochemical Properties of Supported Lipid Bilayers".
Materials, 5 (12), 2658-2680 (2012). [Open Access]
 →ベシクル融合法による平面膜形成と、固体基板表面の影響についてまとめました。
・「つなぎ留め型」脂質二重膜
M. Tanaka and E. Sackmann
"Substrate Effects on the Formation Process, Structure and Physicochemical Properties of Supported Lipid Bilayers".
Nature, 5 (12), 2658-2680 (2012).
 →田中 求 先生(ハイデルベルグ大・京都大)による総説です。
・膜タンパク質計測
A. Hirano-Iwata, M. Niwano, and M. Sugawara
TrAC Trends Anal. Chem. 27, 512 (2008).
 →支持脂質二重膜に限らず人工脂質膜の電気特性とチャネル電流計測についての平野 愛弓 先生(東北大学)の総説です。関連の研究発表が、応物12.6「ナノバイオテクノロジー」セッションでも行われています。
・pHイメージセンサー
・半導体pHイメージセンサー上への脂質二重膜形成は、本学電気・電子情報工学系の
澤田和明教授との共同研究です。
H. Nakazawa, M. Ishida, K. Sawada
"Progressive-Type Fused pH and Optical Image Sensor."
Jpn. J. Appl. Phys., 49, 04DL04 (2010).
M. Futagawa, D. Suzuki, R. Otake, F. Dasai, M. Ishida, and K. Sawada
"Fabrication of a 128 x 128 Pixels Charge Transfer Type Hydrogen Ion Image Sensor". IEEE Trans. Electron Devices, 60, 2634-2639 (2013).
 →関連の研究発表が、応物12.7「医用工学・バイオチップ」セッションでも行われています。